実験槽(遮蔽)の解析事例

 実験槽における硫酸銅めっきを想定し、遮蔽の被りを変化させて電流分布に与える影響を調べた解析事例です。2次元問題で、槽の対称性から第1象限を解析領域としています。
 電流−電位曲線は線形の関係を用いていますが、この中の定数項を繰り返し計算の収束性をよくするために、"0"とおいています。全電流は、カソードの平均電流密度が2A/dm2になるように(カソード面積x2.0)設定しています。
 遮蔽の位置(カソードからの距離)や被り寸法を種々変更して解析することにより、遮蔽の影響を系統的に調べることができます。

●解析条件

めっき液 硫酸銅めっき液
めっき液の電気伝導度 
50S/m
銅の電気伝導度
5.9x107S/m
銅の電気化学当量
3.29x10-7kg/C
銅の密度
8900kg/m3
電流効率
1.0 
電流−電位曲線(カソード) η=1.5x10-4i
電流−電位曲線(アノード) η=5.0x10-5i
平均電流密度
2.0A/dm2
めっき時間
60min
遮蔽位置 カソードからの距離40mm 板厚 5mm
  η 過電圧(V)、i 電流密度(A/m2)

●遮蔽条件

1. 遮蔽なし
2. 被り 0mm
3. 被り 10mm
4. 被り 20mm
5. 被り 30mm

モデル形状


解析結果

●等電位線図

遮蔽なし
遮蔽なし

遮蔽 0mm
遮蔽 0mm

カソードの電流分布
遮蔽 10mm

カソードの膜厚分布
遮蔽 20mm

カソードの過電圧分布
遮蔽 30mm


●電流ベクトル図

遮蔽なし
遮蔽なし

遮蔽 0mm
遮蔽 0mm

カソードの電流分布
遮蔽 10mm

カソードの膜厚分布
遮蔽 20mm

カソードの過電圧分布
遮蔽 30mm


●カソードの電流分布 膜厚分布

遮蔽なし
カソードの電流分布
遮蔽 0mm
カソードの膜厚分布

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